Twitterにて、遠野市立博物館で開催されていた「遠野物語と呪術」展というものを知り、
気づいたら遠野でカッパを探していた話。
展示を知った瞬間にはすでに時遅し…
2023年の夏の終わり。
ツイ廃なのでいつものようにTwitterを眺めていたら目に飛び込んできたワード、
「遠野物語と呪術」展。
なにやら東北の奥地の小さな博物館の展示がめちゃくちゃ大人気だそうで。
呪術に使われていた道具の展示だと…???
何それ好き。
しかし会期は残り1週間…。
この展示は泣く泣くあきらめたものの、
そこからまさに妖怪に憑りつかれたかのように遠野について調べ始めます。
古来から伝わるしきたりや、奇習、オカルト、都市伝説好き
もともとわたしは日本のみならず世界じゅうの、民話、伝習、
その地のしきたりや奇習を知るの、好きなのです。
オーディブルで「遠野物語」を聞いてみる
そして遠野には、カッパに会った話やキツネに化かされた話など
その地に昔から伝わる伝承ををまとめた「遠野物語」というものがあることをこの時知ります。
河童、神隠し、姥捨て山、座敷わらし…
何それ好きなワードすぎるんですけど…!!!
遠野物語はオーディブルにも入っていたので聞いてみましたが、1話3分くらいの言い伝えが100余話ほど収録されています。
ごく淡々とした朗読で
「川にはかっぱ多く住み、○○川はことに多し」
って言われると、
なんか説得力あって納得せざるを得ない。
「あぁそっか○○川にはいっぱいいるんだ…
…え?(いっぱい…???)」
ってなる。
あぶないあぶない…
「多し」って、群れ(群れ?)とかファミリーでいたんかな…
一匹見るだけでも腰抜かすのに、いっぱい見た人どんな気分だったんだろうか…
自分ひとりVSカッパの群れ、だったらめっちゃ恐怖だよな…
馬と恋に落ちて結婚する娘の話とか、
カッパと人間のあいのこは切り刻まれて窯に入れられるとか、
味わい深い話もあります。(好き)
遠野について調べる中で、Twitterの遠野市立博物館のアカウントを知ったのですが、
ここに上げられる遠野の風景の写真がまた、とても良い。
日本の原風景、とかこころのふるさと、とか言いたくなっちゃうような、
山々に囲まれた田んぼが広がる写真の数々。
脳内BGMはもちろん陽水のアレ。
大好きな作家の恩田陸氏著の「常野物語」も、そういえば遠野が舞台のモデルだったような…
あれ、そういえば昔、Google Mapで「姥捨て山」をピンしたような…
と調べてみたら、東北岩手にポツン…とピンが。
ドキ…!
(なんだ…わたしずっと気になってたんだ…☆)
なんとも思ってなかった異性の友達にある日突然恋心が芽生えるように、自分と岩手に運命を感じます。
この頃には、なんかの罰で故郷の遠野から追いやられた妖怪なんじゃないかっつーぐらい
寝ても醒めても遠野に思いを馳せる日々…
2ヶ月後、遠野にいた
ということで、展示を知った2ヶ月後、わたしは遠野駅に降り立ったのでした。
ここまで乗ってきた釜石線というローカル線が良すぎたので、それについてはまた別で書きます。
駅前の掲示板のポスターで完全にトリコにされる
張り切って降り立った遠野は、整然と区画整理されたきれいな街並みで、
わたしのすきな路地が入り組むような昔ながらの街じゃなくてちょっとがっかりしたものの、
駅の掲示板を見て一気にテンションが上がる。
駅前の掲示板ですよ…?
その街の一番大事なお知らせを貼るところですよね…???
いや、大事なことだ。
遠野は1974年からカッパを探しっぱなしなんだもの…
50年間もの長きにわたり…
(あとカッパ、意外にもめっちゃ毛深い…)
このポスターに出会って一瞬で
「遠野めっちゃ好き…」
とときめいたわたしは
とるものもとりあえず宿に荷物を置いてまち歩きに繰り出します。